Romantic Series Vol.1 “A Romantic Evening”

As a beginning of the series, I would like to question, “what is Romantic?”  The word is very often used in our daily life, however I wonder, when and where did the word come from, what was its original meaning, and what is it like to be truly romantic??

“A ROMANTIC EVEING” by EMIKO SATO, piano solo

2016. 3. 11 19:00 start (18:30 open) 

Arukas MAIN HALL, Osaka, JAPAN

 

                                PROGRAM

Elegy Op. 3-1                       Sergei Rachmaninoff

Piano Sonata in A, D664   Franz Schubert

Intermezzo No.1                  Manuel Ponce

Scherzo Op. 39                    Frederic Chopin

Fantasie Op. 17                    Robert Schumann

 

ピアノリサイタル・ロマンティックな夕べ

FROM PROGRAM NOTE 前書きより

ロマンティック、という言葉を聞くと皆さんはまず何を思い浮かべられますか? ある方は、ロマン派という、芸術の作風を思い浮かべられるかもしれません。又は、心ときめく恋愛の一場面を思い浮かべるでしょうか?さて、この二つの意味を持つロマンティック、一体どこから生まれたのでしょうか。

ロマン派 (ロマンティック=Romantic)と言う言葉は、 18世紀後半から19世紀にかけて(特に 絵画、文学、音楽、また哲学の分野において)ヨーロッパを中心に芸術家の間で盛んになった、 ロマン主義運動(ロマンティシズム=ROMANTICISM)に影響を受けた作品を呼ぶときに使われます 。かつての音楽や文学のスタイルを表すこのロマンティックという言葉が、現代では、 恋愛の様態を表現する形容詞として 頻繁に使われる様になったのは何故でしょうか。この謎をとくためにひとまずこのロマンティシズムが生まれた少し前の時代へさかのぼります。このロマン主義運動が始まる少し前、ヨーロッパでは17世紀後半から18世紀にかけて啓蒙思想(自然科学や合理的説明の重視)がわき起こりました。ルターの宗教運動とともに盛んになったこの思想は、それまでの神・教会の絶対崇拝や、それに付随した貴族の特権階級と言った旧体制を批判し始めます。 自然科学の発展を促し、そしてその為に不可欠な人間の理性や思想の重要性を唱えた運動です。これが後の産業革命、さらにはフランス革命(封建制度の廃止)のきっかけを担ったとも言われています。

さて、これに対し、 短い期間のシュトルム・ウント・ドラング(嵐と衝動=Sturm und Drang)と呼ばれる時代を経て至ったロマンティシズムは、啓蒙思想に対する反動と考えられています。ロマン主義では理性よりも感情集団、仲間よりも個人に重きが置かれます。また個人の感情や、自我を重んじるロマン主義の結果として、自由主義、 民族主義などが高まります。

ロマンティシズムの語源は、古代ローマ時代に使われていたロマンス語(=ROMAN) という言葉から来ています。ロマンス語で書かれた文芸作品を「ローマ風の」という意味から「ロマンス」と呼びます。これは、当時の 民衆の為の叙事詩や恋愛物語を指します。すなわち、この「ロマンス」から発したロマンティシズムという言葉は、啓蒙主義の自然科学の合理的発展を促す未来重視の思考とは反対の理想主義や、 古代ローマや中世の時代といった、過去への 憧憬を示唆します。

さて、今回のリサイタルでは、このロマン主義思想が、各作曲の音楽にどのように反映されているのかを問いかけながらプログラムに取り組んでまいりたいと思います。

EMIKO SATO

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